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腕を骨折した時、知っておきたい正しい治療とリハビリ!

      2018/05/27

腕を骨折した時、知っておきたい正しい治療とリハビリ!

私たちは、日常生活の中で家事をする時、趣味活動をする時、勉強をする時など、あらゆる場面で腕を使っています。

そのため、腕を骨折すると治るまでかなり不便な思いをするものです。

もし、骨折してしまったら、正しい治療とリハビリを行いしっかり治しましょう。

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腕の骨と関節

腕は、専門的には肩から肘にかけての「上腕」と肘から手首にかけての「前腕」があります。

上腕にある骨は、上腕骨という1つの骨です。

前腕にある骨は、橈骨と尺骨という2つの骨です。

腕の骨折は、この3つの骨のうち、いずれかが骨折することです。

この3つの骨は、肩関節、肘関節、手関節に関わっています。

肩関節は、可動域の広い関節で以下の8つの動きを組み合わせながら複雑に動きます。

①屈曲

腕を前方から上に挙げる動き

②伸展

腕を後方に挙げる動き

③外転

腕を側方から上に挙げる動き

④内転

腕を内側に動かすこと

⑤水平内転

腕を水平(床と並行に)に内側に動かすこと

⑥水平外転

腕を水平(床と並行に)に外側に動かすこと

⑦内旋

上腕骨を軸として内回りに回転させる動き

⑧外旋

上腕骨を軸として外回りに回転させる動き

肘関節の動きは屈伸だけでなく、前腕の回旋運動も行います。

①屈曲

肘を曲げる

②伸展

肘を伸ばす

③前腕の回内

手の平を下に向ける動き

④前腕の回外

手の平を上に向ける動き

手関節の動きは、4つあります。

①掌屈(屈曲)

手関節を手の平側に曲げる動き

②背屈(伸展)

手関節を手の甲側に反らせる動き

③橈屈(外転)

手関節を親指側に倒す動き

④尺屈(内転)

手関節を小指側に倒す動き

腕の骨折により、肩関節、肘関節、手関節の動きが制限されます。

骨折後に関節可動域制限が出たら、専門家のもとで適切なリハビリを行うことが重要です。

成長期に多い腕の骨の損傷

成長期の子どもに多い腕の骨の損傷には次のようなものがあります。

①上腕骨上端部骨端線離開

野球をしている中学生ぐらいまでの成長期にみられる障害です。

いわゆる「野球肩」と言われ、上腕骨上端部の成長軟骨の骨端線の障害です。

骨端線は成長段階にあり柔らかく、投球動作を繰り返すことにより骨端線に過度にストレスがかかり損傷していきます。

②離断性骨軟骨炎(野球肘)

この傷害も、肘の骨端線が閉鎖する前の成長期に良くみられ、いわゆる「野球肘」と言われます。

投球動作の際に、肘の骨端線に過度にストレスが繰り返しかかり、関節の軟骨がはがれそうになるスポーツ障害です。

野球肘には内側型と外側型があり、肘関節の内側の骨端線離開か、外側の骨端線離開により分けられます。

治療後も、同じ部位にストレスがかかると再発する可能性が高いので、医師とリハビリの専門家に相談し、ストレスのかかりにくい投球フォームに修正しましょう。

③上腕骨顆上骨折

子どもの肘の骨折の中では最も頻度の高い骨折で、3~8歳ぐらいに多くみられます。

この骨折は、多くが転落や転倒した時に肘を伸ばして手をついた時に受傷しています。

骨の表面は、硬い骨皮質に覆われていますが、子どもの骨皮質はまだ薄く、強い外力がかかると骨折しやすいのです。

治療は、骨のズレが小さければギプスで固定をして直しますが、ズレが大きい場合は手術を行うこともあります。

成人期に多い腕の骨折

成人期にみられる腕の骨折は、上腕骨近位部骨折、上腕骨骨幹部骨折、肘頭骨折、橈骨遠位端骨折などがあります。

上腕骨近位部骨折と橈骨遠位端骨折は、高齢者に多くみられる4大骨折のうちの1つとされ、骨粗鬆症の進んでいる高齢者では、転倒などの軽い外力でも生じることがあります。

骨の丈夫な若い方が骨折する場合は、スポーツや交通事故などの強い外力によって起こります。

骨折をしてしまったら、専門的な治療とリハビリが必要です。

①上腕骨近位部骨折

上腕骨の付け根、肩関節に近い部位の骨折です。

転んで肩をぶつけた時にみられます。

この骨折は、肩関節の動きに影響します。

②上腕骨骨幹部骨折

上腕骨の真ん中あたりの骨折です。

交通事故などの大きな外力により骨折します。

腕相撲は、骨に大きな捻じる力が加わるため上腕骨骨幹部を骨折することがあります。

③肘頭骨折

肘の骨折(尺骨肘頭骨折)です。

転んで、肘をぶつけた時に良くみられます。

この部位の骨折は、肘関節の曲げ伸ばしに影響します。

④橈骨遠位端骨折

橈骨の手首に近い遠位部の骨折です。

高齢者に多い骨折で、転んだ際に手をついて発生することがあります。

この部位の骨折は、手首の動きに影響します。

上腕骨近位部骨折の保存療法とリハビリ

上腕骨近位部骨折をした際、一般的に治療とリハビリは次のように行います。

1)診断

単純X線撮影で骨折の有無や骨折の形、骨のズレ(転位)を確認します。

2) 治療とリハビリ

骨のズレがひどい場合は、手術が必要になることがありますが、ズレてない場合は手術を行わず保存療法となります。

保存療法の場合、患部が動かないよう安静にし三角巾とバストバンドなどで固定します。

患部は動かない様にしますが、手指や手首、肘は積極的に動かすようにしましょう。

手指や手首のリハビリを怠ると、むくみがひどくなったり関節が硬くなったりするので注意しましょう。

また、下半身や腹筋などの患部以外の部位は筋力を落とさない様に、意識して筋力トレーニングや関節可動域練習を行います。

平均3~4週間の固定期間を過ぎ、化骨ができてくれば少しづつ肩を動かすリハビリを始めます。

まずは、腕の自重を用いたコッドマン体操などからはじめ、徐々にアクティブな運動をリハビリに取り入れます。

徐々に負荷を上げて、筋力をつける運動を行いますが、回旋運動や患部に負荷のかかる動作は、医師やリハビリ専門職に確認しながら進めましょう。

上腕骨骨幹部骨折の手術と手術後のリハビリ

腕の骨折部が大きくズレている場合は、手術が選択されることが多いでしょう。

しかし、高齢者などで合併症を持っている方は、手術を行えない場合もあります。

手術の方法はいくつかありますが、髄内釘固定法やプレート固定法、人工骨頭置換術などがあり、骨折やズレの程度や骨折の仕方により選択されます。

手術は、保存療法に比べて術後早期に痛みを抑えることができ、リハビリを早く進めることができます。

手術後のリハビリは、保存療法と同じで、自重を使った運動からアクティブな運動、負荷をかける運動と段階的に進めていきます。

肩関節は硬くなりやすい関節なので、拘縮しないように可動域練習をしっかり行いましょう。

また、術後は肩関節まわりの筋力が低下しているので、筋力をつけるリハビリを行います。

筋力トレーニングは、三角筋などのアウターマッスルだけでなく、棘上筋や肩甲下筋などのインナーマッスルをしっかりと鍛えることがポイントです。

インナーマッスルを鍛えるには、セラバンドなどを利用して、肩関節の内旋、外旋運動を行います。

軽い負荷で、正しい方向に動かすようにしましょう。

上腕骨骨幹部骨折後の自宅でできるセルフリハビリ

生活の中で困らないように、自宅でもリハビリを行いましょう。

尚、骨折後の経過により、推奨されるリハビリが個人によって異なります。

中には、骨折部の骨癒合を妨げるリハビリもありますので、自己流で行わずリハビリ専門職と相談して内容を決めてください。

一般的なセルフリハビリを紹介します。

①関節可動域練習1

上向きに寝たまま、骨折したほうの手首を骨折していない方の手でつかみ、肘を伸ばしたまま頭の上まで持ち上げます。

10回ほど、ゆっくり大きく孤を描くように動かします。

少し痛みが出るか出ないかの範囲まで大きく動かしましょう。

②関節可動域練習2

ある程度、自分で腕を動かせるようになった方は、壁の前に立ち、伸ばした手を壁につけ、壁伝いに手を上方に移動させる練習をします。

③筋力トレーニング

水の入った500mlのペットボトルを用意してください。

横向きに寝て、体の上側になった方の手でペットボトルを持ちます。

上腕を体にくっつけたまま、肘を曲げて小さく前ならえをし、ペットボトルを床から真上に持ち上げます。

スローペースで行いましょう。

棘下筋のトレーニングです。

また、以上のようなリハビリに加えて、日常生活動作の中で、肩を使う事が大切です。

ついついかばってしまいがちですが、痛みの出ない範囲で積極的に動かしましょう。

腕の骨折後は、適切なリハビリをしてしっかり治そう

腕を骨折してしまうと、食べたり、書いたり、顔を洗ったりといった普段当たり前にやっている動作が難しくなります。

骨折後は、リハビリを適切に行うことにより、ほぼ骨折前の状態に戻す事ができるでしょう。

しかし、場合によっては偽関節になったり拘縮が残ったり、腕が使いづらくなるという後遺症が残ることもあります。

適切な方法で治療とリハビリを行い、骨折した腕を完全に治しましょう。

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